約100名が参加 土地改良事業団体連合会で職員向け生成AI基礎研修を実施しました
、土地改良事業団体連合会の会議室を会場として、職員向け生成AI基礎研修を実施しました。当日は会場約40名、オンライン約60名、合計約100名が参加するハイブリッド形式で、生成AIの基礎知識から業務活用、プロンプトの考え方、情報漏えい、誤情報、著作権などのリスクまでを体系的に解説しました。
今回の生成AI研修で最も大切にしたのは、AIを便利な自動回答ツールとして紹介することではありません。生成AIは判断者ではなく、職員の知識、経験、専門性を支える補助者であるという考え方です。議事録や報告書のたたき台作成、専門文書の要約、業務マニュアルやチェックリストの作成などに活用できる一方、技術判断、設計、工事、契約、数値を含む資料、外部提出文書では、人による確認と責任ある判断が欠かせません。
研修後アンケートには45名から回答があり、88.9パーセントが研修内容を分かりやすかったと評価し、82.2パーセントが生成AIを業務で活用できる可能性を感じたと回答しました。本記事では、土地改良、農業、土木、公共団体など専門性の高い組織が生成AIを安全に活用するために、今回の研修でお伝えした内容とアンケートから見えた課題を詳しく紹介します。
生成AI研修の開催概要
今回の研修は、生成AIの利用経験が異なる職員が共通の基礎知識を持ち、業務での使いどころと注意点を理解することを目的に実施しました。操作方法だけを覚える研修ではなく、生成AIの仕組み、得意なこと、苦手なこと、活用時のリスクを一体として学ぶAIリテラシー研修です。
- 開催日
- 2026年7月24日
- 会場
- 土地改良事業団体連合会の会議室
- 開催形式
- 会場とオンラインを組み合わせたハイブリッド研修
- 参加人数
- 約100名 会場約40名 オンライン約60名
- アンケート回答数
- 45名
- 主な対象
- 生成AIを初めて学ぶ職員からChatGPTなどの利用経験がある職員まで
- 主なテーマ
- 生成AIの基礎 業務活用 プロンプト リスク管理 質疑応答
約100名規模で会場参加とオンライン参加が混在するため、全員が同時にパソコンやスマートフォンを操作する演習形式ではなく、講義と講師による画面共有デモを中心に構成しました。大人数のハイブリッド研修では、ログイン、通信環境、アカウント設定、個別の操作トラブルによって進行が止まりやすくなります。今回は基礎理解と業務活用のイメージを確実に持ち帰っていただくことを優先し、実際の入力例と生成結果を見せながら説明しました。
なぜ職員向け生成AI基礎研修が必要なのか
組織で生成AIを導入する前に必要なのは、ツールの契約やアカウントの配布だけではありません。職員が生成AIの特徴を理解し、入力してよい情報と入力してはいけない情報を判断し、出力内容を検証できる状態をつくることです。生成AI研修は、業務効率化の方法を学ぶ場であると同時に、組織の情報管理とリスク管理を整える第一歩になります。
ChatGPT、Gemini、Microsoft Copilotなどの生成AIサービスが急速に普及し、文章作成、要約、アイデア整理、表計算の相談、画像生成など、利用できる場面は増えています。一方で、同じ職場の中でも、日常的にAIを使う人、個人的に少し試した人、触ったことがない人、情報漏えいが不安で利用を避けている人がいます。理解度や経験の差が大きいまま組織利用を始めると、使える人だけが使う状態になり、業務品質や情報管理にばらつきが生まれます。
土地改良事業、農業インフラ、土木、設計、施設管理などの業務では、専門用語、法令、契約、工事記録、計算書、図面、個人情報、内部資料を扱います。そのため、一般的なChatGPTの使い方だけを紹介する研修では不十分です。どの業務で効果が期待できるのか、どの情報は入力してはいけないのか、AIの回答を誰が確認するのか、誤りがあった場合の責任はどこにあるのかまで整理する必要があります。
生成AI研修でそろえるべき3つの共通認識
- 生成AIはもっともらしい誤情報を出すことがある
AIの回答は完成品ではなく確認が必要なたたき台です。事実、数字、法令、固有名詞、引用元は必ず確認します。 - 機密情報や個人情報を安易に入力しない
利用するサービスの契約、設定、データの取り扱いを確認し、組織のルールに従う必要があります。 - 最終判断と責任は人が持つ
生成AIに作業を補助させても、技術判断、承認、対外説明、外部提出の責任までAIに移すことはできません。
職員向け生成AI基礎研修で扱った内容
研修では、生成AIとは何かという基本から、検索エンジンとの違い、生成AIが回答を作る仕組み、得意分野と不得意分野、プロンプトの基本、実務に近い活用例、リスクと留意点までを順番に解説しました。初心者にも分かりやすく、利用経験者には業務利用の判断基準を持ち帰ってもらえる構成です。
生成AIの基礎と検索エンジンとの違い
検索エンジンは、インターネット上にあるページや情報源を探すための仕組みです。生成AIは、入力された指示や文脈をもとに、新しい文章や回答を組み立てます。生成AIは自然な文章を作ることが得意ですが、回答に根拠があることや、最新情報であることを自動的に保証するものではありません。
この違いを理解しないと、AIが自信を持って答えた内容を正しい情報だと思い込んでしまいます。最新の制度、法令、製品仕様、統計、行政情報などを扱う場合は、公式資料や一次情報を確認する必要があります。生成AIに調査の観点を整理させることはできますが、確認作業を省略することはできません。
生成AIが得意な業務
- 文章のたたき台を作る
- 長い文書を要約する
- 箇条書きのメモを整理する
- 情報を分類し見出しを付ける
- 複数の表現案や構成案を出す
- 読み手に合わせて文章を分かりやすくする
- 業務手順をチェックリストに変換する
- Excel関数や表の整理方法を相談する
- 想定質問や確認項目を洗い出す
生成AIに任せきれない業務
- 設計条件や現場条件を踏まえた最終的な技術判断
- 工事費、数量、計算式、契約金額などの確定
- 法令や制度の正式な解釈
- 個人や事業者に影響する審査や評価
- 事故、災害、設備異常に関する安全判断
- 組織を代表する対外説明や承認
AIに任せてよい作業と、人が担うべき判断を区別することが、安全な生成AI活用の基本です。文章を早く作れることと、その文章が正しいことは同じではありません。業務効率化の効果は、確認工程を含めた業務全体で評価する必要があります。
土地改良 農業 土木業務における生成AI活用例
土地改良や土木分野で生成AIを活用しやすいのは、最終判断そのものではなく、情報の整理、文章の下書き、確認観点の洗い出しです。専門職員の経験を置き換えるのではなく、準備作業や定型的な文章作成を補助させることで、職員が確認、調整、判断に使える時間を増やせます。
議事録と打合せメモの整理
会議メモを生成AIに整理させると、決定事項、未決事項、課題、担当者、期限、次回までの対応に分類できます。会議後にゼロから議事録を書く負担を減らし、抜け漏れの確認に時間を使えるようになります。
ただし、録音データや会議メモに個人情報、未公開の計画、契約情報、事業者情報が含まれる場合は注意が必要です。組織が利用を認めている環境か、入力した情報が学習に使われるか、保存期間や管理者設定がどうなっているかを確認した上で利用します。
報告書と説明資料のたたき台作成
現場で記録した箇条書きのメモから、目的、経過、確認事項、課題、今後の対応という構成を作ることができます。文章を一から考える時間を短縮できるため、報告書の作成、上司への説明資料、会議資料、研修資料などに活用できます。
生成AIには、事実関係を変えないこと、事実と推測を分けること、追加情報を作らないことを明確に指示します。それでもAIが内容を補ってしまう可能性があるため、元のメモと照合し、数字、日付、場所、人物名、工事名などを確認します。
専門文書を分かりやすく説明する
専門用語の多い技術資料や制度説明を、新任職員、関係者、地域住民など読み手に合わせて書き換える活用です。専門用語を残しながら補足説明を付ける、要点を3つに整理する、想定質問を作るなどの使い方ができます。
ここでも、AIが専門用語の意味を誤って説明する可能性があります。原文に書かれていない因果関係や結論を追加していないか、制度の対象や条件を単純化しすぎていないかを専門職員が確認します。
業務マニュアルとチェックリストの作成
既存の手順書を、作業前、作業中、作業後のチェックリストに変換できます。引き継ぎ資料、新任職員向け研修、現場確認、書類提出前の確認などに活用できます。チェック項目に担当、期限、確認方法、証拠資料を加えると、実務で使いやすい形になります。
ただし、AIが作ったチェックリストだけを基準にすると、組織固有の承認手順や例外条件が抜けるおそれがあります。既存の規程、マニュアル、過去の事故や不備の事例と照らし合わせて完成させることが重要です。
WordとExcel業務の支援
Wordでは、文章の構成、見出しの整理、表現の統一、誤字脱字の確認、読み手別の書き換えなどに生成AIを活用できます。Excelでは、関数の相談、表の構成案、データの分類方法、確認ルール、集計手順、グラフの選び方などを相談できます。
Excelの数式やVBA、プログラムコードは、AIが動作しそうに見える誤った内容を出すことがあります。元データを壊さないようにコピーで試し、期待する結果と例外処理を確認し、計算結果を別の方法でも検算することが必要です。重要な計算書では、従来の確認手順を省略してはいけません。
問い合わせ対応文と案内文の下書き
会員、関係機関、地域住民、事業者などへの案内文や問い合わせ回答の下書きを作ることもできます。相手に合わせて、簡潔な文章、丁寧な文章、専門用語を減らした文章など複数案を比較できます。
外部に送る文章は組織の正式な説明になります。AIが作成した文面をそのまま送らず、回答内容、根拠、対象者、期限、連絡先、添付資料を確認し、必要な承認を受けます。
業務で使えるプロンプトの基本
プロンプトとは、生成AIに与える指示文です。良いプロンプトは長い文章である必要はありません。目的、背景、入力情報、出力形式、条件、確認事項を明確にすると、業務で使いやすい回答を得やすくなります。
プロンプトに入れたい6つの要素
- 目的 何のために作るのか
- 読み手 誰が読むのか
- 材料 どの情報をもとにするのか
- 形式 報告書 表 箇条書き メールなど
- 条件 文字数 文体 専門用語の扱いなど
- 制約 推測しない 不明点を明示する 出典を確認するなど
報告書を作るプロンプト例
以下の現場メモをもとに、上司へ提出する報告書のたたき台を作成してください。
目的、経過、確認できた事実、課題、今後の対応に分けてください。
事実と推測を明確に分け、元のメモにない情報は追加しないでください。
数字、日付、固有名詞は確認が必要な項目として最後に一覧化してください。
文章は簡潔で、専門用語は変更せずに残してください。
現場メモ
ここに個人情報や機密情報を除いたメモを入力
議事録を整理するプロンプト例
以下の会議メモを、議事録のたたき台として整理してください。
議題、主な意見、決定事項、未決事項、担当者、期限、次回確認事項に分類してください。
発言者や期限が不明な項目は、不明と記載してください。
内容を推測で補わず、確認が必要な箇所を最後に示してください。
会議メモ
ここに入力可能な範囲のメモを貼り付け
生成AIの回答が期待と違う場合は、最初からやり直すだけでなく、表に変更する、対象者を指定する、項目を減らす、根拠が不明な箇所を抽出するなど追加指示を出します。生成AIとのやり取りは一回で完成させるものではなく、対話しながら精度を上げる作業です。
生成AIを業務利用する際に知っておきたいリスク
生成AIの業務活用では、利便性とリスク管理を切り離せません。特に公共性の高い団体や専門業務では、情報漏えい、ハルシネーション、著作権、説明責任、利用ルールのばらつきを重点的に管理する必要があります。
個人情報と内部情報の入力
氏名、住所、連絡先、口座情報、健康情報などの個人情報だけでなく、未公開の計画、契約書、見積書、入札情報、会議資料、事業者情報、施設の詳細情報も慎重に扱う必要があります。無料版か有料版かだけで安全性を判断することはできません。サービスの利用規約、データ利用、保存、管理者設定、契約内容を確認し、組織が認めた環境で使用します。
迷った情報は入力しないことが基本です。実務で試す場合は、固有名詞を仮名に置き換える、数値を架空のものにする、公開済みの情報を使うなど、データを匿名化して検証します。
ハルシネーションと誤情報
ハルシネーションとは、生成AIが事実ではない内容をもっともらしく生成する現象です。存在しない法令、通知、論文、統計、事例、URLを示すこともあります。文章が自然で具体的であるほど正しく見えるため、注意が必要です。
対策は、AIに自信の程度を聞くだけでは不十分です。公式サイト、法令原文、設計基準、契約書、原資料などの一次情報に戻り、人が内容を照合します。根拠を示せない情報は外部資料に使用しないという判断基準も必要です。
著作権と引用
生成AIが作った文章や画像であっても、既存の著作物に似た表現が含まれる可能性があります。また、外部の記事や書籍をAIに入力する行為そのものが、契約や利用条件に反する場合もあります。生成物をそのまま転載せず、出典、類似表現、利用目的、公開範囲を確認します。
引用を行う場合は、必要性、主従関係、引用部分の明確化、出典表示など、通常の引用ルールを守ります。AIが提示した出典は存在確認まで行います。
責任の所在と説明可能性
生成AIの回答を使って作成した文書でも、承認し提出した組織と担当者の責任は残ります。AIがそう答えたからという説明では、業務上の根拠になりません。どの資料を根拠にしたのか、誰が確認したのか、どの工程でAIを使ったのかを説明できる状態が望まれます。
職員ごとの利用方法のばらつき
ルールがないまま生成AIを使い始めると、同じ業務でも入力する情報、確認方法、使うサービス、保存方法が職員ごとに異なります。安全な利用例、禁止事項、承認が必要な業務、確認手順、相談窓口を定め、成功事例と失敗事例を共有することが重要です。
アンケート結果から見えた生成AI研修の成果と課題
研修後アンケートには45名から回答が寄せられました。結果からは、研修の分かりやすさと業務活用への期待が高い一方、著作権、情報管理、回答の正確性に対する不安も大きいことが分かりました。生成AI研修では、便利な使い方だけでなく、安全に試すための具体的な手順をセットで伝える必要があります。
88.9パーセントが研修内容を分かりやすかったと評価
研修内容をとても分かりやすかった、または分かりやすかったと回答した人は40名で、全回答者の88.9パーセントでした。生成AIを初めて学ぶ人から利用経験のある人まで参加する中で、専門用語を減らし、実際の業務に近い例を使ったことが理解につながったと考えられます。
82.2パーセントが業務活用の可能性を実感
生成AIを業務で活用できる可能性を、とても感じた、またはある程度感じたと回答した人は37名で、82.2パーセントでした。AI導入を自分には関係のない技術として捉えるのではなく、報告書、説明資料、議事録、文書整理など身近な業務に置き換えて考えるきっかけになったことがうかがえます。
最も参考になったのはリスクとプロンプト
参考になった内容として最も多く選ばれたのは、情報漏えい、誤情報、著作権などの注意点で24名、53.3パーセントでした。次いで、プロンプトの基本が22名、48.9パーセントでした。生成AIを使ってみたいという関心だけでなく、どのように指示すればよいか、何に注意すればよいかという実践的な判断材料が求められていることが分かります。
試したい業務は報告書 議事録 専門文書
今後、生成AIを試してみたい業務として、報告書や説明資料の作成が16名、36.4パーセント、議事録や会議メモの整理が14名、31.8パーセント、専門文書の要約や分かりやすい説明が12名、27.3パーセントとなりました。文章をゼロから作る負担を減らし、既存情報を整理する用途に関心が集まっています。
最大の不安は著作権 情報管理 回答の正確性
生成AIの業務利用に関する不安では、著作権や引用の問題が23名、52.3パーセント、個人情報や内部情報の取り扱いが20名、45.5パーセント、AIの回答が正しいか判断できるかが20名、45.5パーセントでした。どこまでAIに任せてよいかが12名、27.3パーセント、職員によって使い方や回答にばらつきが出ることが11名、25.0パーセントでした。
なお、アンケートは設問ごとに有効回答数が異なるため、人数と割合の分母が異なる項目があります。数字を掲載する際は、参加者約100名とアンケート回答45名を分けて示すことが重要です。
注意点を伝えるだけでは利用につながらない
自由記述では、注意点が多く、怖くて使いにくいと感じたという趣旨の意見もありました。この意見は、リスク説明を減らすべきだという意味ではありません。禁止事項だけを並べると、職員が結局どこから始めればよいか分からなくなることを示しています。
今後のAI研修では、入力してはいけない情報を示すだけでなく、公開情報や架空データを使って試す方法、匿名化の例、出力確認のチェックリスト、組織で認められたツールの使い方など、安全に始めるための具体例を増やすことが大切です。
組織で生成AI活用を進めるための7つの手順
生成AI研修はゴールではなく、組織的なAI活用を始めるためのスタート地点です。研修後は、業務の棚卸し、小さな実証、効果検証、ルール整備、人材育成を段階的に進めます。
- 現状を把握する
職員の利用経験、使用中の生成AIサービス、期待する業務、不安、禁止されている情報を把握します。無許可の個人利用が起きていないかも確認します。 - 対象業務を棚卸しする
文章作成、要約、分類、チェックリスト化など、生成AIが補助しやすい業務を洗い出します。判断責任が重い業務や機密性の高い業務は分けて考えます。 - 低リスクの業務から試す
公開情報を使った案内文、架空データによるプロンプト練習、内部利用の文章構成など、影響の小さい用途から始めます。 - 確認手順を決める
誰が、何を、どの資料と照合するのかを決めます。数字、日付、固有名詞、法令、出典、専門用語は重点確認項目です。 - 効果を測る
作業時間だけでなく、修正時間、確認時間、品質、抜け漏れ、職員の負担も記録します。AIを使うことで確認作業が増え、全体時間が長くなる業務もあります。 - ガイドラインを整備する
利用可能なツール、アカウント、入力禁止情報、利用できる業務、承認、保存、著作権、事故時の連絡先を明文化します。 - 事例を共有し研修を更新する
使えたプロンプトだけでなく、失敗した例、誤回答、確認に時間がかかった例も共有します。生成AIサービスの仕様は変化するため、研修とルールは定期的に見直します。
生成AI導入で重視すべき評価指標
- 作業時間がどの程度短縮されたか
- 修正と確認にかかった時間はどの程度か
- 文書の品質や分かりやすさが向上したか
- 抜け漏れや表現のばらつきが減ったか
- 情報漏えいや誤情報などの問題が発生していないか
- 一部の職員だけでなく再現可能な使い方になっているか
- 既存の業務手順や責任体制と整合しているか
AI導入の成果を、生成AIを何回使ったかだけで評価してはいけません。業務全体の時間、品質、リスク、職員の負担を比較し、使わない方がよい業務も含めて判断することが重要です。
職員向け生成AI研修に関するよくある質問
生成AI研修では何を学べますか
生成AIの基礎、検索との違い、得意不得意、プロンプト、議事録や報告書への活用、情報漏えい、誤情報、著作権、出力確認を学べます。組織向け研修では、操作方法だけでなく、業務で使う際の判断基準と責任の所在まで扱うことが重要です。
生成AIを初めて使う職員でも参加できますか
参加できます。初心者向けの生成AI基礎研修では、専門用語を減らし、生成AIとは何か、何ができるか、検索と何が違うかから説明します。利用経験者には、プロンプトの改善、出力確認、業務利用時の注意点を学べる内容を組み合わせます。
ChatGPTの無料版を業務で使ってもよいですか
組織の許可やルールを確認せずに業務情報を入力することは避けるべきです。無料版か有料版かだけでは判断できません。契約内容、データの取り扱い、学習利用、保存、管理者設定を確認し、組織が認めた環境と用途で利用します。
生成AIで議事録を作成できますか
会議メモを決定事項、課題、担当者、期限などに整理し、議事録のたたき台を作ることができます。ただし、録音やメモに含まれる個人情報と機密情報の取り扱いを確認し、発言内容、決定事項、担当者、期限を人が原資料と照合する必要があります。
生成AIはWordやExcelの業務にも使えますか
Wordでは文章構成、要約、表現の統一、説明文の作成に活用できます。Excelでは関数、表の整理、集計手順、グラフ、VBAの相談ができます。ただし、数式やコードは誤ることがあるため、コピーしたデータで試し、計算結果と例外処理を検証します。
土地改良や土木の専門業務を生成AIに任せられますか
最終的な技術判断、設計、数量や金額の確定、安全判断、法令解釈を生成AIに任せるべきではありません。資料の要約、確認観点の洗い出し、報告書の構成、チェックリスト作成などの補助に使い、専門職員が根拠資料と照合して判断します。
大人数のハイブリッド形式でも生成AI研修はできますか
実施できます。大人数の場合は、全員操作の演習よりも、講義、画面共有デモ、質疑応答を組み合わせると進行が安定します。実践演習は部署別や少人数のフォロー研修として分けると、業務内容に合わせた支援がしやすくなります。
生成AI研修の後は何から始めればよいですか
職員アンケートと業務棚卸しを行い、公開情報や架空データで試せる低リスク業務を選びます。確認手順と評価指標を決めて小さく試し、結果をもとにガイドライン、プロンプト例、相談体制、追加研修を整備します。
研修を終えて 生成AIは職員の判断を支える補助者
今回の職員向け生成AI基礎研修では、約100名の皆さまに、生成AIの基礎、業務活用、プロンプト、リスク管理をお伝えしました。アンケートでは88.9パーセントが分かりやすかったと回答し、82.2パーセントが業務活用の可能性を感じています。土地改良、農業、土木に関わる業務でも、議事録、報告書、説明資料、専門文書、チェックリスト、Word、Excelなど、生成AIを補助的に活用できる場面は多くあります。
一方で、著作権、個人情報、内部情報、AIの回答の正確性に対する不安も明確になりました。生成AIは、導入すれば自動的に業務が効率化される魔法の道具ではありません。使う業務の選定、情報管理、出力確認、人による最終判断、組織ルールがそろって初めて、安全で継続的な業務活用につながります。
生成AIは判断者ではなく補助者です。職員が持つ現場経験、専門知識、地域との関係、責任ある判断を中心に置き、その準備と整理をAIに支援させることが大切です。今回の研修が、生成AIを過度に恐れることなく、過信することもなく、自分たちの業務に合った使い方を考える第一歩になれば幸いです。
自治体 公共団体 企業向け生成AI研修のご相談
ハッピーステート株式会社では、自治体、公共団体、企業、各種団体向けに、生成AI基礎研修、ChatGPT研修、AIリテラシー研修、業務活用研修、生成AIガイドライン整備、業務棚卸し、導入支援を行っています。
初心者を含む全職員向け研修、大人数の会場とオンラインを組み合わせたハイブリッド研修、管理職向け研修、部署別の実践研修など、受講者の経験と組織の課題に合わせて内容を設計します。生成AIで何ができるかを知りたい、情報漏えいが不安、職員ごとの使い方をそろえたい、議事録や報告書作成を効率化したい、WordやExcelと組み合わせたいといった課題がありましたら、お気軽にご相談ください。
