北海道江別市の中小企業・小規模事業者の皆さまを対象に、江別まちなか仕事プラザ様で生成AI活用セミナーを全2回開催しました。
第1回は生成AIの基本と安全な使い方。
第2回は事務・営業・広報・Excel作業に生かす実践的なプロンプト活用がテーマです。
このセミナーで私が一番お伝えしたかったのは、生成AIは一部の詳しい人だけが使う特別な技術ではないということです。
文章を考える時間を短くしたい。
会議メモを整理したい。
お客様への案内をわかりやすくしたい。
そのような日常の小さな困りごとから使い始めることで、生成AIは仕事を支える身近な道具になります。
一方で、生成AIは何でも正しく答えてくれる万能な存在ではありません。
- 個人情報や会社の機密情報を入力しないこと
- 出てきた回答を人が確認すること
- 重要な判断を任せないこと
この3つが欠かせません。便利さと注意点を一緒に理解してこそ、仕事で安心して使い続けられます。
この記事では、2026年7月2日と7月23日に行った全2回の江別生成AI活用セミナーを振り返りながら、次の内容を紹介します。
- 中小企業の業務効率化に役立つ生成AIの使い方
- 安全に使うための情報管理の注意点
- 今日からすぐ試せるプロンプトの作り方
セミナーに参加されなかった方にも、生成AI活用の最初の一歩がわかる内容としてまとめました。
江別生成AI活用セミナーの開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| セミナー名 | 江別 生成AI活用セミナー(全2回) |
| 開催日 | 第1回 2026年7月2日/第2回 2026年7月23日 |
| 主催 | 江別まちなか仕事プラザ 様 |
| 会場 | イオンタウン江別内 セミナールーム |
| 対象 | 江別市内の中小企業・小規模事業者、経営者、事務・営業・広報担当者、AI初心者 |
| 第1回テーマ | 江別の中小企業のための、はじめての生成AI活用セミナー |
| 第2回テーマ | 業務効率化に活かす生成AI実践編 |
| 講師 | 上田良江(生成AI活用講師/WEBデザイナー) |
江別生成AI活用セミナーを全2回で開催した理由
生成AIに関心を持つ方は増えています。
けれども、いざ仕事で使う場面になると手が止まる——これが現場の実感です。
セミナー前によく聞くのは、次のような声でした。
- 何から始めたらよいかわからない
- 難しそうで手を出せない
- 情報漏えいが心配
- 回答を信用してよいのかわからない
特に中小企業や小規模事業者では、日々の業務を回しながら新しいツールを学ぶ時間を確保すること自体が難しい場合もあります。
そこで今回は、一度に多くの機能を覚えるのではなく、基礎から実務へ進む全2回のステップアップ形式にしました。
第1回で生成AIへの不安や苦手意識を小さくする。
第2回で自社の仕事に具体的に当てはめる。
この流れです。
「実演」を軸にした理由
会場はイオンタウン江別内のセミナールームです。江別市内の中小企業、小規模事業者、経営者、事務・営業・広報を担当する方、AI初心者の方にも参加しやすい内容を目指しました。
難しい専門用語を並べるのではなく、私のパソコン画面を見ていただきながら実演し、「自分の仕事ならどこで使えるか」を考える時間を設けました。
生成AIは、説明を聞くだけではなかなか自分ごとになりません。
画面の中で文章が生まれ、追加の指示で内容が変わる。その様子を見ることが、いちばん理解に近い体験だと考えています。
業種が違っても、共通する業務がある
江別には介護、医療、保育、物流、小売、保険、飲食、建設、工事など、さまざまな仕事があります。
業種ごとに扱う情報や必要な知識は異なります。しかし、
- 文章作成
- 情報整理
- 顧客対応
- 社内連絡
- 手順書作成
こうした業務は、多くの会社に共通しています。
今回のセミナーでは、この共通する仕事に焦点を当てることで、どの業種の方も自社での使い方を考えやすい構成にしました。
【第1回】生成AIの基本と安全な使い方から始めました
第1回のテーマは「江別の中小企業のための、はじめての生成AI活用セミナー」です。
文章作成、事務作業、情報整理が今日から少しラクになることを目指し、次の内容を取り上げました。
- 生成AIの基本
- 検索との違い
- 得意なことと苦手なこと
- 安全に使うためのルール
最初から複雑なプロンプトを作ることは求めません。
まずは生成AIがどのような道具なのかを知り、短い指示でも実際に回答が返ってくる体験をすることが大切です。
使う前の不安は、説明を聞くだけではなかなか消えません。
自分で試してみて、修正を頼み、回答が変わる様子を見る。そうすることで、少しずつ使い方が見えてきます。
検索エンジンと生成AIの違いを知る
生成AIを理解するときは、Googleなどの検索エンジンとの違いを知るとわかりやすくなります。
| 検索エンジン | 生成AI | |
|---|---|---|
| 役割 | 既にある情報を探し、ページへ案内する | 指示に応じて文章を作り、情報を整理する |
| 得意 | 最新情報、公式情報、制度、価格、日程の確認 | 下書き、要約、言い換え、案出し、整理 |
| 結果 | 情報源のリンクが返る | 文章そのものが返る |
| 注意点 | 情報源の信頼性を確認する | 内容が正しいかを人が確認する |
検索は、インターネット上にある情報を探し、関連するページへ案内してくれる道具です。最新情報や公式情報、制度、価格、日程などを調べるときには、今も検索と情報源の確認が欠かせません。
生成AIは、指示や質問に応じて、文章を作る、情報を整理する、複数の案を出す、言い換える、考えをまとめるといった作業を支援する道具です。
すでにある情報を探すだけでなく、利用者とやり取りをしながら、目的に合う形を一緒に作っていく点が特徴です。
たとえば「営業時間変更のお知らせ」を作りたい場合。
検索では、参考になりそうな例文を探します。
生成AIには、変更日、対象となるお客様、伝えたい内容、文章の雰囲気を伝えることで、自社向けのたたき台を作ってもらえます。
ただし、生成AIが作った内容に誤りがないか、伝えるべき情報が抜けていないかは、人が確認する必要があります。
生成AIが得意なことと苦手なこと
生成AIが特に得意なのは、次のような作業です。
- 文章の下書き
- 長文の要約
- 言い換え・トーン調整
- 箇条書きの整理
- アイデア出し
- 見出し案の作成
- チェック項目の洗い出し
何もない状態から完成品を作らせるよりも、人が目的や材料を渡し、たたき台を作ってもらう使い方が実務では役立ちます。
反対に、生成AIは次のことを苦手とします。
- 事実確認、最新情報の保証
- 会社独自の事情を踏まえた判断
- 法務や医療などの重要な判断
もっともらしい文章で誤った内容を答える場合もあります。
生成AIの文章が自然だからといって、内容まで正しいとは限りません。
私はセミナーでも、こうお伝えしました。
生成AIは最終決定者ではなく、作業を助ける相棒として使う。
下書きや整理を任せることと、判断そのものを任せることは別です。
この区別ができると、生成AIを過信せず、怖がりすぎず、適切な距離で使えるようになります。
お知らせ文やメール返信を作る実演
第1回では、仕事の中で使う場面を想像しやすいように、いくつかの文章作成を実演しました。
- 営業時間変更のお知らせ
- 取引先へのメール返信
- 長い文章の要約
- 固い表現をやわらかくする言い換え
- SNS投稿文の作成
文章を一から考えると、書き出しで迷ったり、失礼のない表現になっているか気になったりして、短い案内文でも予想以上に時間がかかります。
生成AIにたたき台を作ってもらえば、人は内容の確認と、自社らしい表現への調整に集中できます。
断りのメールを、関係を損ねずに書く
実演では、こんな場面も例にしました。
取引先から納期を早められないか相談されたものの、希望に応えることが難しい。
ただ断る文章では、関係を損ねる心配があります。そこで、次の3つを含む返信文を作るよう生成AIに頼みます。
- 難しいことを明確に伝える
- 相手への配慮を示す
- 代替案を出す
完成した文章をそのまま送るのではなく、実際の取引関係や自社の対応方針に合わせて修正する。
これだけで、メール作成の負担は大きく減ります。
生成AIを安全に使うための基本ルール6つ
仕事で生成AIを使うときは、便利な機能より先に安全な使い方を知ることが重要です。
第1回では、次の点を基本ルールとしてお伝えしました。
- 氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を入力しない
- 顧客情報、取引内容、未公開情報、社内資料などの機密情報を入力しない
- 生成AIの回答をそのまま信用せず、事実と数字を確認する
- 外部に出す文章は、誤解や失礼な表現がないか人が最終確認する
- 著作権、商標、画像の利用条件に注意する
- 会社で使う場合は、利用するサービスと入力してよい情報のルールを決める
個人情報が含まれる文章を整理したい場合は、そのまま貼り付けるのではなく、個人を特定できない形に置き換える必要があります。
医療、介護、保育、保険など、特に慎重な情報管理が必要な業務では、組織の規定や契約しているサービスの条件を確認し、入力してよい情報の範囲を明確にしなければなりません。
そしてもう一つ。会社として生成AIを導入するときは、使う人の注意だけに頼らないことも大切です。
- 入力禁止情報
- 確認が必要な業務
- 利用を認めるサービス
- 困ったときの相談先
これらを簡単なルールにして共有すると、現場が迷いにくくなります。
自社の仕事に置き換えるミニワーク
生成AIの説明を聞いて終わるのではなく、自社でよくある作業を一つ選び、生成AIで少しラクにできる方法を考えるミニワークも行いました。
題材はこちらです。
案内文/求人文/SNS投稿/商品説明/議事録要約/クレーム返信/スタッフ連絡/お客様への説明文/チラシ文面
ここで大切なのは、最初から会社全体を変えようとしないことです。
まずは時間がかかっている小さな作業を一つ選びます。次のような業務は、生成AIを試しやすい候補です。
- 毎回似た内容を書く業務
- 情報はそろっているのに、文章にまとめるのが大変な業務
- 考えを整理するまでに時間がかかる業務
第1回のゴールは、生成AIを完璧に使えるようになることではありません。
生成AIの基本を理解し、安全に使うための注意点を知り、自社で試せそうな業務を一つ見つけることです。
この小さな一歩が、第2回の実務活用につながります。
【第2回】生成AIを実務に落とし込む方法を学びました
第2回のテーマは「業務効率化に活かす生成AI実践編」です。
第1回で学んだ基本と安全ルールを振り返ったうえで、事務、営業、広報、Excel作業、業種別の業務に使える形へ進めました。
生成AIを何度か使うと、こんな場面が出てきます。
回答は返ってくるけれど、欲しい内容と少し違う。
その原因の一つは、AIに伝えた情報が少ないことです。
人に仕事を頼むときと同じように、誰の立場で、何を目的に、どのような条件で、どの形にまとめてほしいのかを伝えると、回答の精度が上がります。
使いやすいプロンプトは4つの要素で作る
セミナーでは、プロンプトを難しい専門技術としてではなく、AIへの「仕事の頼み方」として説明しました。
基本となるのは、役割・目的・条件・出力形式の4つです。
| 要素 | AIに伝える内容 | 例 |
|---|---|---|
| 役割 | どの立場で考えてほしいか | あなたは中小企業の事務担当者です |
| 目的 | 何を作りたいか、何を整理したいか | お客様向けに休業日の案内文を作ってください |
| 条件 | 対象者、文字数、雰囲気、含めたい内容 | 丁寧でわかりやすく300文字以内にしてください |
| 出力形式 | どのような完成形にするか | 件名と本文に分けてください |
4つの要素を毎回すべて入れなければならないわけではありません。
短い指示で試し、足りない部分を追加していく方法でも十分です。
最初から完璧なプロンプトを作ろうとすると、かえって使い始めにくくなります。
そして、生成AIとのやり取りは一度で終わらせる必要もありません。
- もう少し短くしてください
- 小学生にもわかる表現にしてください
- 箇条書きにしてください
- 別の案を3つ出してください
こう追加で頼めます。
最初の回答を見てから調整することも、生成AIを使いこなす大切な方法です。
事務作業での生成AI活用
事務作業では、次のような場面で生成AIを活用できます。
- 議事録の整理
- メール文の作成
- 案内文の作成
- マニュアル作成
- チェックリスト作成
- 業務手順の整理
会議メモ・議事録の整理
会議メモは、書いた人には意味がわかっても、ほかの人には決定事項と検討中の内容の区別がつきにくいことがあります。
生成AIに、決定事項・未決事項・担当者別の作業に分けて整理するよう頼むと、確認しやすいたたき台になります。
日時、氏名、取引先名、具体的な金額などを入力する場合は、社内ルールと利用環境を確認し、必要に応じて匿名化します。
業務マニュアルの作成
新人向けの業務マニュアルを作る場合も、担当者の頭の中にある手順を箇条書きで入力し、次のように整理してもらえます。
- 作業の順番
- 注意点
- よくあるミス
- 確認項目
ただし、現場の手順を知らない生成AIだけでは、正しいマニュアルは完成しません。
現場を知る人が内容を確認し、実際の流れに合わせて直すことが前提です。
営業・広報での生成AI活用
営業や広報では、次のような文章づくりに使えます。
商品説明/サービス紹介/チラシ文面/SNS投稿/求人文/お客様への提案文/キャッチコピーの案出し
伝えたい内容はわかっていても、読み手に伝わる順番や言葉に整えることが難しい、そんな場面に、生成AIが役立ちます。
SNS投稿を作るときのコツ
商品名だけを入力するのではなく、次の4点を伝えます。
- 誰に届けたいか
- どのような魅力があるか
- 投稿を読んだあとに何をしてほしいか
- 文章の雰囲気
同じ内容でも、親しみやすい文章、信頼感を重視した文章、短く目を引く文章など複数の案を出してもらい、自社に合うものを選べます。
求人文を作るときのコツ
仕事内容や条件を並べるだけでは、応募者に伝わりません。次の3点を加えると、応募者の視点に立った文章を考えやすくなります。
- どのような人に来てほしいか
- 職場の特徴
- 未経験者が不安に感じやすい点
なお、実際の雇用条件と異なる表現が入っていないか、誤解を招く表現がないかは、公開前に必ず確認してください。
Excelや表作業では「相談相手」として使う
第2回では、Excel関数の相談、表の整理方法、CSVの項目整理、集計作業の考え方、ミスを確認する観点なども扱いました。
初心者の方に誤解してほしくないのは、
生成AIに聞けば、いつでもExcelを直接操作して正しい表を完成させてくれるわけではない
ということです。
まずは困っていることを言葉で伝え、次のことを相談する使い方が安全です。
- どの関数が使えそうか
- どのような列を追加すると管理しやすいか
- どこを確認するとミスを見つけやすいか
たとえば、月ごとの売上合計を出したいが関数がわからない場合。
表の構成とやりたいことを説明し、適した関数と入力例を教えてもらいます。
提案された式が自分の表のセル範囲に合っているかを確認し、元データを残した状態で試します。
重要な集計は、別の方法でも結果を確認することが必要です。
Excelファイルをそのまま渡さない
顧客名、住所、売上の詳細などが入った表を、そのまま外部の生成AIサービスに送ることは避けなければなりません。
表の相談をするときは、実データではなく項目名と架空のサンプルを使う方法があります。
便利さよりも情報管理を優先する姿勢が大切です。
業種が違っても共通する使い方がある
江別市内には幅広い業種があるため、第2回では業種別の活用例も紹介しました。
| 業種 | 生成AI活用の例 |
|---|---|
| 介護 | 申し送りメモの整理、家族向けのお知らせ文 |
| 医療 | 院内掲示、スタッフ連絡文 |
| 保育 | 保護者向けの行事案内、持ち物リスト |
| 物流 | 作業手順書、注意喚起文 |
| 小売 | 商品説明、POP文 |
| 飲食 | メニュー紹介、口コミ返信 |
| 保険 | 顧客向け案内文、FAQの整理 |
| 建設・工事 | 見積もりの説明文、現場の注意事項、近隣への案内文、作業手順の整理 |
ただし、業界の専門知識や法令に関わる内容は、生成AIの回答だけで確定してはいけません。
専門家や社内責任者による確認が必要です。
業種別の例を見ると、「自社には関係がない」と感じるものもあります。
しかし、仕事を文章作成・情報整理・案内・確認・手順化という単位に分けると、共通する作業が見つかります。
生成AI活用を考えるときは、業種名から探すだけでなく、毎日の作業から探すことがポイントです。
中小企業の生成AI活用は「小さな業務」から始める
生成AIを導入すると聞くと、大きなシステムを入れたり、会社全体の業務を一度に変えたりするイメージを持つかもしれません。
しかし、最初に必要なのは大きな改革ではありません。
時間がかかっている小さな作業を一つ選び、生成AIでたたき台を作ってみることです。
最初に試すべき業務・避けるべき業務
始めやすいのは、結果が間違っていてもすぐに人が気づけて、修正できる業務です。
| 試しやすい業務 | 最初は避けたい業務 |
|---|---|
| 社内のお知らせ文 | 契約に関わる判断 |
| SNS投稿の案 | 診断に関わる判断 |
| 会議メモの整理 | 採用の最終判断 |
| チェックリストのたたき台 | 金額の確定 |
| 文章の言い換え | 安全に関わる判断 |
間違いの影響が大きい仕事を、最初から任せるべきではありません。
生成AI活用を広げる4ステップ
私は、生成AI活用を次の順番で広げることをおすすめしています。
- 文章の下書きや言い換えで使い方に慣れる
- 要約や分類で情報整理に使う
- チェックリストや手順書のたたき台を作る
- 効果とリスクを確認しながら対象業務を増やす
振り返りで確認したい4つの視点
一つの業務で試すときは、次を振り返ります。
- 作業時間がどのくらい減ったか
- 修正にどのくらい時間がかかったか
- 内容の質が上がったか
- 入力してはいけない情報が含まれていなかったか
「便利そう」という感覚だけで広げず、実際に役立ったかを確認する。
そうすると、自社に合った使い方が見えてきます。
今日から試せる生成AIプロンプト集
ここからは、セミナーの内容をもとに、仕事で試しやすいプロンプトを紹介します。
実際に使うときは、会社名、個人名、顧客情報、未公開情報を入れず、必要な部分を自社の目的に合わせて調整してください。
1. 自社業務の活用方法を考えるプロンプト
あなたは中小企業の業務改善アドバイザーです。
以下の業務を生成AIで効率化する方法を3つ提案してください。
初心者でも試しやすく、個人情報や機密情報を入力しない方法に限定してください。
業務内容
(ここに日常の作業を書きます)
2. お客様向け案内文を作るプロンプト
あなたは中小企業の事務担当者です。
お客様向けに営業時間変更の案内文を作ってください。
変更日と新しい営業時間がわかりやすく伝わるようにしてください。
丁寧で親しみやすい文章にし、件名と本文に分けてください。
3. 会議メモ・議事録を整理するプロンプト
以下の会議メモを整理してください。
・決定事項
・未決事項
・担当者別の作業
・確認が必要な点
この4つに分けて箇条書きでまとめてください。
不明な内容は推測せず、「不明」と記載してください。
4. 業務マニュアルのたたき台を作るプロンプト
あなたは新人教育を担当する業務改善担当者です。
以下の作業メモを新人向けのマニュアルに整理してください。
・作業の目的
・準備するもの
・作業手順
・注意点
・完了後の確認
この順番で、わかりやすい言葉を使ってまとめてください。
5. SNS投稿を作るプロンプト
あなたは地域の小さな店舗を支援する広報担当者です。
夏限定メニューを紹介するSNS投稿文を3案作ってください。
地域のお客様に親しみが伝わる文章にしてください。
各案は150文字程度にし、来店につながる一文を最後に入れてください。
事実として確認できない内容は追加しないでください。
6. Excel関数を相談するプロンプト
Excelで月ごとの売上合計を出したいです。
A列に日付、B列に商品名、C列に売上金額があります。
使える関数と入力例を初心者向けに説明してください。
元の表を壊さずに試す方法と、結果を確認する方法も教えてください。
7. 断りのメール返信を作るプロンプト
あなたは中小企業の営業担当者です。
取引先から納期の前倒しを相談されましたが、対応が難しい状況です。
・対応が難しいことを明確に伝える
・相手への配慮を示す
・代替案を1つ添える
この3点を含む返信文を作ってください。丁寧な文体でお願いします。
プロンプトは一度作って終わりではありません。
回答を見て、条件が足りなければ追加します。
内容が長ければ短くしてもらい、表現が固ければやわらかくしてもらいます。
やり取りを重ねながら、自分が使いやすい形に近づけてください。
生成AIを安全に定着させるために、会社で決めたいこと
個人で試す段階から会社で使う段階へ進むときは、最低限の利用ルールを決める必要があります。
ルールがない状態では、こうなりがちです。
- 慎重な人は使えない
- 慣れた人は自己判断で使いすぎる
この差が生まれてしまいます。
まずは「1枚のルール」から
最初から長い規程を作る必要はありません。
まずは次の5点を一枚にまとめるところから始められます。
- 利用を認める生成AIサービス
- 入力してはいけない情報
- 利用してよい業務
- 必ず人が確認する内容
- 問題が起きたときの相談先
社内ルールに盛り込みたい6項目
- 会社として利用を認めるサービスを決める
- 個人情報、顧客情報、機密情報の扱いを明確にする
- 生成AIを使ったことを記録すべき業務を決める
- 外部公開前の確認者を決める
- 誤情報や権利侵害を確認する手順を決める
- 定期的に使い方とルールを見直す
生成AIのサービスや機能は変化が速いため、一度決めたルールを永久に使い続けることはできません。
現場で起きた困りごとを集め、使いやすさと安全性の両方を見ながら更新することが大切です。
全2回のセミナーを通してお伝えしたかったこと
今回の江別生成AI活用セミナーでは、第1回で生成AIへの不安を小さくし、第2回で仕事への落とし込み方をお伝えしました。
基礎と実践を分けたのは、機能をたくさん覚えることより、自分で安全に考えながら使えるようになることを大切にしたかったからです。
生成AIを使う目的は、「AIを使っている会社」になることではありません。
文章作成や情報整理にかかる時間を減らし、本来人が向き合うべきお客様、利用者、スタッフ、地域の課題に時間を使えるようにすることです。
人手不足や時間不足を抱える中小企業にとって、毎日10分かかる作業を5分にできるだけでも、積み重なると大きな違いになります。
完璧な仕組みを待つより、確認しやすい小さな業務で試し、うまくいった方法を共有し、少しずつ広げるほうが現実的です。
そして、
生成AIは、人の経験や判断を不要にするものではありません。
むしろ、現場を知る人が使うからこそ、回答の不足や間違いに気づき、役立つ形へ整えられます。
AIに任せる部分と、人が責任を持つ部分を分けること。
それが、長く安全に使うための土台になります。
セミナーは終了しましたが、生成AI活用はここからが始まりです。
学んだことを実際の仕事で試すと、新しい疑問や自社独自の課題が出てきます。
そこで立ち止まらず、一つずつ確認しながら進めることで、生成AIは少しずつ仕事の中に定着していきます。
江別の中小企業向け生成AI活用に関するよくある質問
Q. 生成AIは初心者でも仕事に使えますか?
基本的な文章作成や要約、言い換え、アイデア出しであれば、初心者でも始められます。
最初は短い指示で試し、回答を見ながら条件を追加してください。
重要なのは、難しい機能を覚えることより、入力してよい情報を判断し、回答を人が確認することです。
Q. 中小企業ではどの業務から始めるとよいですか?
社内案内、メールの下書き、SNS投稿案、会議メモの整理、チェックリスト作成など、結果を人がすぐ確認できる小さな業務がおすすめです。
間違いの影響が大きい契約、診断、採用の最終判断、金額確定などから始めることはおすすめしません。
Q. 無料の生成AIでも業務効率化に使えますか?
無料で利用できる範囲でも、文章の下書きや要約、アイデア出しなどを試せます。
ただし、利用できる機能、入力データの扱い、保存設定、法人向けの管理機能はサービスやプランによって異なります。
会社で継続利用する場合は、最新の利用規約と設定を確認し、自社の情報管理方針に合うかを判断してください。
Q. 個人情報を削除すれば何でも入力してよいですか?
個人名を消すだけでは十分とは限りません。
会社名、住所、案件の内容、日付、金額などを組み合わせることで、個人や取引先が特定される場合があります。
入力前に「誰の、どの会社の情報かわからない状態になっているか」を確認し、組織のルールに従ってください。
Q. 生成AIの回答が正しいかは、どう確認しますか?
数字、日付、固有名詞、制度、法律、引用元などを分けて確認します。
重要な情報は公式サイトや原資料に戻って確かめ、必要に応じて専門家や責任者の確認を受けます。
なお、生成AI自身に確認させるだけでは、事実確認として十分ではありません。
Q. 生成AIにうまく指示できないときは、どうすればよいですか?
役割・目的・条件・出力形式のうち、足りないものを一つ追加してください。
誰向けの文章か、何文字くらいか、どのような雰囲気か、箇条書きか表かを伝えるだけでも回答は変わります。
最初から完璧に書こうとせず、回答を見ながら修正を頼む方法が実践的です。
Q. Excelのファイルをそのまま生成AIに渡しても大丈夫ですか?
顧客情報、従業員情報、売上情報、取引先情報などが含まれるファイルを、確認せずに外部サービスへ渡すことは避けてください。
会社のルール、契約内容、サービスのデータ利用条件を確認する必要があります。
まずは架空のサンプル表を使い、関数や整理方法を相談することから始めると安全です。
Q. 社員に生成AIを使ってもらうには、何から準備すればよいですか?
利用を認めるサービス、入力してはいけない情報、必ず人が確認する業務、相談先。この4点を一枚のルールにまとめることから始めてください。
ルールがないと、慎重な人は使えず、慣れた人は使いすぎるという差が生まれます。
Q. 生成AIを使うと、社員が自分で考えなくなりませんか?
生成AIに任せるのは下書きと整理であり、判断ではありません。
たたき台を評価し、自社の事情に合わせて直す工程が必ず残ります。むしろ、現場を知る人が確認するからこそ、間違いに気づけます。
「AIに任せる部分」と「人が責任を持つ部分」を分けて決めておくことが、いちばんの対策です。
地域の仕事に合った生成AI活用を、これからも支援します
私は北海道を拠点に、生成AI活用講師・WEBデザイナーとして活動しています。
元作業療法士として現場に関わった経験を生かし、専門用語をできるだけ使わず、初めての方にもわかりやすい実演型のセミナーを大切にしています。
生成AIの活用方法は、会社の規模、業種、担当者の経験、扱う情報によって変わります。
一般的な事例を知るだけでなく、自社のどの業務で使えるのか、どこに注意が必要なのかを一緒に整理することが重要です。
今回の全2回のセミナーが、江別の事業者の皆さまにとって、生成AIを安全に使い始めるきっかけになればうれしく思います。
メールを一通作る。
長い文章を要約する。
案内文を読みやすく整える。
その一つの実践から、仕事の進め方は少しずつ変わっていきます。
生成AIセミナー・研修のご相談を承っています
企業や団体向けの生成AIセミナー、初心者向け研修、業務に合わせたAI活用相談にも対応しています。
- 生成AIを導入したいが、何から始めればよいかわからない
- 安全な使い方を社員と共有したい
- 自社の業務に合う研修を行いたい
このような場合は、お気軽にご相談ください。
北海道内はもちろん、オンラインでの実施も可能です。
