教育訓練機関×行政が挑む生成AI研修事例|教育現場のDX化レポート

Last Updated on 2025年11月18日 by ハッピーステート株式会社 代表/Webマーケター

生成AIは、資料作成や授業準備、受講生対応、広報活動など、教育現場のあらゆる業務を支援する有効なツールです。

適切に活用すれば、日常業務の負担を減らし、指導員が本来の教える時間により集中できる環境をつくることができます。

本記事では、研修の実践内容と成果、そして行政担当者から見た評価を通して、教育現場における生成AI活用の取り組みをご紹介します。

行政と教育訓練機関による生成AI研修の目的と実施背景

職業訓練の現場でも、生成AIの活用が少しずつ進み始めています。
授業準備や教材づくり、受講生支援、さらには入校促進など、活用できる場面は多岐にわたります。

こうした流れを受け、北海道では指導員の方々を対象とした生成AI研修を実施しました。
ChatGPTをはじめとする生成AIの基本的な使い方から、教育現場での実践的な活用方法までを、講義と演習の両面で学ぶプログラムです。

研修の目的は、AIを特別な技術ではなく、現場の課題解決に役立つ身近なツールとして理解し、教育訓練機関の現場力と教育DX(デジタル変革)の推進につなげることです。

この記事では、その研修の背景や実施内容、指導員の方々の反応を通して、訓練現場における生成AI活用の現在と今後についてお伝えします。

研修実施の目的と依頼に至った経緯

最近、行政の中でも教育DXを進めようという流れがどんどん加速しています。

文部科学省とデジタル庁が教育DXロードマップを策定されていたり、約8割の自治体が「教育DX/教育データ利活用」を重点施策に位置づけているという調査データも見受けられます。【参照:文部科学省〜教育DX・教育データ利活用の現状と展望

その中で、教育訓練機関の指導員の方たちにもAIを現場でどう使うかを知ってほしいという声があり、今回の研修が実現しました。

生成AI(ChatGPTなど)は、ちょっとした資料作成から授業準備、受講生対応まで、うまく使えば時間を生み出す味方になります。それと同時に、「使い方がよくわからない」「リスクは?」と感じる方も少なくありません。

そんな背景のもと、現場のリアルな悩みに寄り添う形で企画されたのがこの研修です。目的は、AIを特別な存在ではなく、身近に使いこなせるツールとして理解し、指導の質と効率を両立する力を身につけてもらうことです。

  • 研修の目的:
    • 指導員が生成AIを基にした授業を設計・運営する能力を強化する。
    • AIに関する知識を深め、実践的なスキルを習得する。
    • 指導員間での知識共有や意見交換を促進し、地域全体の教育力を向上させる。

このように、研修の目的は明確です。そして、この研修が実現した背景には、行政の協力が大きく寄与しました。

行政が動き、現場が応え、地域全体で一歩ずつDXを進めていく、そんな挑戦の第一歩でした。

また、教育訓練機関の指導員のためのAI研修は、教育現場が直面する以下の課題を解決するために研修を設計しました。

課題 生成AIによる解決策
授業準備に時間がかかる スライド・教材の自動生成で時間を50%削減
個別サポートが不十分 AI添削・面接練習で一人ひとりに対応
入校促進の広報活動が困難 SNS投稿文・画像を自動生成
事務作業の負担が大きい 議事録・Excel・報告書・メール文を効率化

主催・共催・後援などの実施体制

今回の研修は、北海道経済部労働政策局産業人材課が主催し、札幌高等技術専門学院(MONOテク札幌)を会場として実施しました。

行政だけでなく、地域の企業や教育関係者も協力しながら、「官×現場×AI」が一体となった取り組みです。

研修の運営には、各校の指導員の方々の声を反映させ、今の現場で本当に必要なテーマを中心にカリキュラムを組みました。

授業準備の効率化から入校促進、校務のDX化まで、現場に直結する内容をリアルな実務目線で盛り込んでいます。

行政が動き、現場が応える。

それが今回の研修体制のいちばんの特徴です。


人材育成方針および地域における取組意義

今回の生成AI研修の根底にあるのは、「人がAIを使いこなす力」こそが地域の競争力を高める鍵になるという考え方です。

職業訓練指導員の方たちがAIを理解し、授業や校務に応用することは、スキル習得ではなく、地域全体の人材育成の質を高める取り組みでもあります。

教育現場では、授業準備や試験問題の作成、受講生支援、入校促進など、多くの業務にAIを活用できる可能性があります。

今回の研修では、これらを効率化のためのツールとしてだけでなく、創造力を広げる支援者としてのAIという視点で学んでいただきました。

行政としても、AIを教育DX(デジタル変革)の中心に据え、現場の知恵と行政の仕組みをつなぐ人材を育てることを重要な方針としています。

この取り組みが、北海道全体の教育現場における生成AIの安全で効果的な活用モデルとなり、将来的には地域企業や産業人材育成にも波及することが期待されるかもしれません。

生成AI研修の概要と当日のプログラム内容

行政が主催し、職業訓練指導員を対象として実施した生成AI研修の目的や背景について詳しくご紹介しました。今回は、この研修の具体的な概要と、当日のプログラム内容について解説します。特に、研修がどのように組織され、参加者がどのように関与したのかに焦点を当てていきます。

今回の研修「生成AIで変わる現場力〜職業能力開発施設職員のための基礎&実践集中講座〜」は、

職業訓練指導員の方たちが自分の現場でAIをどう活かせるかを体験的に学ぶことを目的に実施されました。

 開催概要

  • 日 時: 令和7年10月7日(火)13:30〜17:30/8日(水)9:00〜12:00

  • 会 場: 北海道立札幌高等技術専門学院(MONOテク札幌)

  • 主 催: 北海道経済部労働政策局産業人材課

  • 対 象: 教育訓練機関などで指導・運営に関わる職員の方

  • 定 員: 20名(受講料無料)

ChatGPTやCanvaなど、実際の生成AIツールを操作しながら、

授業準備・校務効率化・受講生支援・入校促進といった実務での応用を、講義と演習を組み合わせて体験していただきました。

各部のプログラム構成と進行内容

当日のプログラムは、午前と午後に分かれた構成として組まれ、それぞれの時間で充実した内容を用意させていただきました。

プログラム全体の流れは以下の通りです。

講義と実習を組み合わせた「基礎編+実践編」の2日間構成で実施されました。
座学だけでなく、参加者が実際にツールを操作しながら、教育現場や校務での具体的な活用方法を学ぶことを重視しています。

日程 時間 区分 内容
10月7日(火) 13:30〜13:40 開講式・オリエンテーション 研修概要説明・目的共有
13:40〜14:30 基礎講義① 生成AIとは?/ChatGPTの基本操作
14:30〜15:10 基礎講義② 生成AIのリスク管理と著作権・情報管理
15:20〜16:20 実践ワーク① 授業準備の効率化体験/教材文案の自動生成
16:20〜17:00 ハンズオン AI×SNSを活用した入校促進ワーク
17:00〜17:30 まとめ・質疑応答 研修内容の整理・共有
10月8日(水) 9:00〜9:40 実践講義③ 校務・事務効率化(議事録・報告書作成など)
9:40〜10:20 実践ワーク② 画像生成AI(Canva等)の体験
10:30〜11:30 グループワーク 生成AIを活用した授業設計演習
11:30〜12:00 質疑応答・閉講式 研修振り返りと総括

また、見て学ぶではなく触って身につける形式が特徴です。

指導員の方たちが自らAIにプロンプト(指示文)を入力し、出力結果を比較・改善しながら、

生成AIの得意・不得意を実感的に理解できるように設計しました。

また、受講後には「教材作成の時間が短縮できそう」「校務の共有がスムーズになりそう」といった声が多く寄せられ、

生成AIを教育DXの一環として取り入れる手応えを感じていただける内容となりました。

効果的なプロンプト例|実践で使える文例集

今回学んでいただいた効果的なプロンプトの例は以下の通りです。

【例1】スライド構成案の生成

 
 
あなたは教育訓練機関の指導員です。初心者向けの『機械設計の基礎』のスライド構成案を5枚分作成してください。各スライドにはタイトルと要点を箇条書きで記述してください。

【例2】SNS投稿文の生成

 
 
あなたは教育訓練機関のSNS担当者です。Webデザイン科の入校促進のためのInstagram投稿文を作成してください。ターゲットは未経験からWebデザイナーを目指す20代〜30代です。コースの魅力(実践的なカリキュラム、現役デザイナー講師、就職支援)を盛り込み、行動を促す言葉を入れてください。関連性の高いハッシュタグも10個提案してください。

【例3】履歴書添削

 
 
あなたはキャリアアドバイザーです。この履歴書を添削し、自己PRを強化する具体的なアドバイスをしてください。誤字脱字の修正、表現の改善、具体的なエピソードの追加提案をお願いします。

【例4】模擬面接の質問生成

 
 
あなたはWebデザイナー職の採用担当者です。この職種で想定される質問を5つ生成し、回答のポイントも提示してください。

生成AI活用のリスク管理|教育現場で守るべきルール

生成AIは便利な一方で、使い方を誤ると情報漏えいや誤情報の拡散など、教育現場に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
公共性の高い教育機関では、AIを安全に活用するためのルールづくりとリスク管理が欠かせません。
また、今回の研修では、ChatGPTなどのAIツールを使う際に意識すべき「個人情報保護」「著作権・ファクトチェック」についても具体的に学んでいただきました。
AIの利便性を活かしつつ、教育現場として何を守り、どう判断すべきか。
ここでは、その重要なポイントをわかりやすく整理します。

著作権・個人情報・ハルシネーションの3大リスク

職業訓練指導員向けAI研修で徹底的に学ぶリスク管理

リスク1:著作権侵害

  • 問題: 既存の著作物と酷似したコンテンツを生成
  • 具体例: 画像生成AIで有名キャラクターに似た画像を作成
  • 対策:
    • 生成物のオリジナリティを必ず確認
    • 商用利用時は特に注意
    • 必要に応じて権利者の許諾を得る

リスク2:個人情報・機密情報の漏洩

  • 問題: AIに入力したデータが学習に利用される可能性
  • 具体例: 成績情報や未公開の試験問題をAIに入力
  • 対策:
    • 個人情報は絶対に入力しない
    • 一般公開情報のみを使用
    • 機密情報はオンプレミスAIを検討

リスク3:ハルシネーション(もっともらしい嘘)

  • 問題: 事実に基づかない情報を自信満々に提示
  • 具体例:
    • 存在しない論文や書籍を引用
    • 架空の人物や出来事を事実として語る
    • 統計データや数値が誤っている
  • 対策:
    • 必ず出典元を確認
    • 複数の信頼できる情報源と照合
    • 専門家の意見や公的機関の発表を参照

登壇講師の専門分野および経歴紹介

今回の生成AI研修では、講師を務めたのはハッピーステート株式会社の上田良江です。
これまで個人講座や企業研修、自治体向けのセミナーなどを多数導入支援してきましたが、教育訓練機関などの教育機関を対象とした登壇は今回が初めてでした。

講師プロフィール

  • 氏名: 上田良江(うえだよしえ)
  • 所属: ハッピーステート株式会社
  • 専門分野: 生成AI活用/Webデザイン/動画制作/情報発信支援/業務効率化
  • 主な活動領域: 個人、企業向けAI講座・研修の企画・講師、業務効率化支援

動画制作やWebデザインの現場で培った実務経験をもとに、ChatGPTやCanvaなどの生成AIツールを活用した「現場で使えるAI活用法」をわかりやすく指導。
専門用語をできるだけ使わず、指導員の方たちが実際の業務や授業で再現できるような構成を心がけています。

また、地域の個人向け講座、企業向けの生成AI導入研修にも登壇。

今回の研修では、AIの基礎からリスク管理、SNS活用、画像生成、グループワーク設計まで幅広く指導。

講義の中では、全国の教育現場や企業での実践事例も紹介し、

生成AIを使うことが目的ではなく、人がAIを使いこなすことが大切という視点で進行しました。

講師コメント

「生成AIは教育現場に広がっていますが、単にツールを紹介するだけでは現場に定着しません。重要なのは、指導員の皆さまが明日からこれをやってみようと思える具体的な活用イメージを持っていただくことです」

研修の様子

 

教育訓練機関におけるDX推進と指導員の学び・授業改善の成果

前回、生成AI研修の概要やプログラム内容についてお話しましたが、今回はその研修を通じて得られた成果や指導員たちの学びについて詳しく見ていきます。特に、教育訓練機関での実践事例や指導員同士の協働、そして今後の展望について掘り下げていきましょう。

授業風景に見られる生成AI活用の実践事例

本研修では、授業づくりや教材作成、受講生サポートなど、日常業務の中で生成AIをどのように活用できるかを具体的に体験していただきました。

参加者がChatGPTやCanvaを用いたハンズオン演習を通じて、授業資料の効率的な作成などを実践。

現場で明日から使える活用例を中心に取り上げました。

「AIをどう使えばいいか分からなかったが、実際の授業での使い方が具体的に見えた」

「これならできそう」などの声も多く、AIが現場の負担軽減と教育の質向上の両立に寄与する手応えを感じる時間となりました。

グループワークにおける意見交換と協働の様子

研修ではグループディスカッション形式を採用し、参加者同士がそれぞれの現場課題を共有。
生成AIを使って解決策を考える過程で、同じ指導員同士が学び合う関係が生まれました。
ChatGPTへのプロンプト(指示文)を工夫したり、AIが生成した文章を比較検討したりと、実践的な学びが展開されました。

「自分の学校でもこの方法を試してみたい」「AIを使うとアイデアが広がる」といった前向きな感想も多く、AI活用がコミュニケーション促進のきっかけにもなっています。

このような協働を通じて、指導員の方々は互いに刺激を受け合い、成長を促進させる結果になったと考えます。

指導員の感想と今後の授業への生成AI活用予定

研修後に実施したアンケートでは、ほぼ全員が満足またはとても満足と回答

特に「ChatGPTの活用方法」「Canvaの活用方法」「議事録作成・校務効率化」の3項目に多くのチェックが集まりました。

参加者からは、

・議事録作成など、すぐに業務で活かしたい

・Canvaの使い方をもう少し深く学びたい

・AIを使うことで効率化だけでなく安心感が得られた

といった声が寄せられました。

また、「NotebookLMを使って授業記録や報告書を整理したい」「AI動画編集や教材作成をテーマにした講習会を企画したい」といった前向きな意見も多く、生成AIを継続的に学び、授業・校務・広報に広げていこうという意欲が感じられました。

一方で、「Canvaの操作をもう少し練習したい」「AIを使う際の誤情報への不安がある」といった率直な声もありました

さらに、

「AIは現代社会では必須」



という言葉もあり、今回の研修がAIを身近に感じるきっかけとなったことがうかがえます。

 

今回の研修を通じて強く感じたのは、現場の指導員の方の柔軟さと探求心です。



初めて生成AIに触れる方も多かったにもかかわらず、わずかな時間で操作に慣れ、自分の授業ならこう使えるかもしれないアイデアを出してくださる姿が印象的でした。

今後も、こうした現場での実践を重ねながら、教育の質と働きやすさの両立を実現するAI活用を支援していきたいと思います。

 

研修で使用した生成AIツールと教育訓練機関での活用内容

今回の研修では、教育訓練機関の指導員の皆様が、実際に生成AIツールを操作しながら現場での活用方法を体験していただきました。
特別なシステムを導入するのではなく、誰でも無料で使えるツールを活用し、「明日からすぐ使えるAI活用法」を身につけることを目的としました。

研修で使用した主な生成AIツールの紹介

ツール名 主な機能・特徴 研修での使用目的
ChatGPT テキスト生成/アイデア出し/資料作成支援 授業準備・教材文案の作成、入校促進のためのSNS投稿文作成
Canva 画像生成/プレゼン資料・チラシ・バナー作成、自然言語による画像生成 AI画像生成を使った広報素材づくりや授業用スライドのデザイン、紹介ポスターや授業内教材のビジュアル制作
GoogleNotebookLM ドキュメント理解・要約・情報整理 報告書作成や学習記録の整理など、AIによる校務効率化のヒント紹介

 

これらのツールは、指導員の方たちが授業において生成AIを有効に活用するための基盤となり、それぞれの専門分野に応じた導入が期待されています。

その他の教育現場で使えるAIツール

今回は研修では使用していませんが、生成AIの教育現場活用で注目のツールとしてご紹介させていただきました。

  • Google Gemini: 情報検索と文書作成支援
  • Perplexity: リサーチと出典付き情報収集
  • Claude: 長文解析と専門的な文章作成
  • Microsoft Copilot: Office製品との連携

また、実際に教育現場で導入されているAIサービスもご紹介。

  • ベネッセのAIアシスタント(個別学習プラン)
  • 学研のGDLS(適応学習システム)
  • Z会のAI Speaking(英会話練習)
  • 長崎北高校の英作文添削システム
  • Deepbrain AI、AI Studios(職業訓練シミュレーション)

ワークセッションのテーマと実践手順

今回の研修では、生成AIを見て終わるものではなく、実際に操作しながら活用方法を体験するワークセッション形式で実施しました。

指導員の方たちが自分の業務や授業内容に置き換えながら考えられるよう、現場で再現できるテーマを中心に構成しています。

ワークセッションの主なテーマ

① 授業準備をAIで効率化

ChatGPTを使い、教材文案や課題例を作成。

プロンプト(指示文)を工夫しながらAIとの対話を通じて、

教材作成の時短と発想の幅を広げる体験を行いました。

② 校務・事務のDX化

議事録や報告書の下書きをAIで生成し、

要約やチェックリスト作成の自動化を体験。

校務の負担を軽減し、効率的な書類作成につなげる実践を行いました。

③ 入校促進・広報支援

CanvaのAI機能を使い、ポスターやSNS投稿画像を制作。

AIが提案するデザインを活かしながら、

見やすく魅力的な広報資料を短時間で仕上げるワークを行いました。

④ グループワーク:AIで授業を再設計

複数人でチームを組み、生成AIを活用したプランを考案。それぞれのアイデアを共有しながら、AIを共創ツールとして使う方法を体感していただきました。


実践の進め方

  1. テーマ選定

     自分の担当業務や授業に近いテーマを選び、AI活用の方向性を決めます。

  2. AI操作体験

     ChatGPTやCanvaなどを実際に使い、出力結果を確認しながら改善を繰り返します。

  3. グループ共有

     チーム内で成果物を共有し、他の参加者の工夫や発想を学び合います。

  4. 講師フィードバック

     上田講師から出力内容の改善方法やリスク対策のポイントを解説。

  5. 振り返りとまとめ

     研修後すぐに実務へ応用できるよう、各自の活用計画をワークシートに記入します。


このワークセッションを通じて、

参加者はAIを使えるだけでなく、AIを活かして成果を出す意識へと変化するという時間になったはずです。

単なる操作練習に留まらず、AIをパートナーとして協働する実践的な学びの場となりました。

配布教材およびスライド資料の抜粋紹介

研修では、参加者に配布された教材やスライド資料も重要な学習資源として活用されました。これらは参加者が今後の授業で参考にできるよう、十分な情報が載せられています。

  • 配布資料内容:
    • 今回資料したスライド資料
    • 課題洗い出しシート
    • 生成AI活用におけるリスク・注意点まとめ
    • 30日アクションプラン

特に、課題洗い出しシートは現在の課題を洗い出し、他の指導員の方と共有してどのようなAIツールを利用するのか、それとも使えないのかなど、具体的に現場で導入できるかなど考えを共有したり現場に持ち帰っていただくための目的の資料のため、非常に有益です。

  • スライド資料の内容:
    • 研修での基調講演の内容をまとめたもの
    • 各ツールの機能や特徴についての説明
    • 具体的な授業改善の成功事例

これらの資料は、参加者が研修後も自分のペースで学べるように工夫されており、さらに今後の授業での生成AIの導入に向けての参照書として重宝されています。特に、スライドには図やイラストも多く使用されていて、視覚的にも理解しやすくなっています。

このように、生成AI研修で使用されたツールやリソースは、参加者にとって有意義な学びを提供し、実践へとつながる重要な要素となっています。

本研修による成果および今後の展望

私は、行政と教育機関が協力することで多くの成果が得られたと感じています。

また、教育環境が向上し、受講生たちの学びも充実していくのではないでしょうか。

今後は、この連携をさらに強化し、持続可能な教育システムの構築を目指したいです。

講師による所感〜次年度以降の展開予定(講師の感想)

今回の研修では、生成AIの基礎を学ぶだけでなく、実際に授業づくり、教材作成、広報活動など、現場の課題解決につながる実践的な活用に取り組みました。

指導員の方々の柔軟な発想と積極的な参加姿勢のおかげで、予定していた以上に深い学びの時間となったと感じます。

また、講師として特に印象的だったのは、皆さんがAIにできること・できないことを見極めながら、自分の授業や業務にどう取り入れるかを真剣に考えていた点です。

AIを活かして人の可能性を広げるという本質的なテーマに向き合う姿に、教育現場の未来を感じました。

生成AIは日々進化しており、1年前の知識がすぐに古くなるスピード感のある分野ですが、次年度以降は、今回の反応やアンケート結果を踏まえ、より実務密着型の発展講座として以下のようなテーマを検討しています。

  • 授業設計と生成AIの融合(AIを使った板書案・講義構成づくり)

  • NotebookLMを活用した教材整理・振り返り

  • Canvaと動画編集を組み合わせた広報・入校促進活用

  • AIリテラシーと情報管理を学ぶリスク対策講座

また、オンラインフォローアップ会の開催や、各地域でのバージョンアップ講習も視野に入れています。

教育現場でのAI活用が、業務の効率化だけでなく、「教える」「学ぶ」「つながる」という本来の教育の価値をより豊かにしていくことを願っています。

研修依頼・資料請求・取材に関するお問い合わせ

研修依頼に関しては、お気軽にお問い合わせくださいませ。

研修の詳細や具体的なスケジュール、料金についてお尋ねいただけます。

ご要望に応じて柔軟に講座をカスタマイズすることも可能です。

また、取材のご依頼や見学希望がございましたら、必ず事前にご連絡ください。私たちの取り組みについて詳しくご理解いただけるよう、柔軟に対応させていただきます。

これからの教育現場には、AI技術の力を取り入れることで、指導員と受講生の双方にとってより良い学びの環境が育まれることでしょう。

ぜひ、皆さまとともにその一歩を踏み出していけることを願っています。

 

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