CLAUDE.mdは「Claudeに毎回伝えなくていい共通ルール」を書くファイルです。

Claude Codeを使い始めると、気づかないうちに同じ作業を繰り返しています。

毎回同じ指示を打ち込んでいる。
文体や出力がセッションごとにブレる。
SKILL.mdとの違いがわからない。

CLAUDE.mdは、この3つをまとめて解決します。

ただし、設定を間違えると別の問題が起きます。
Claudeが指示を守らない。トークンを無駄に消費する。
設定したのに動作が変わらない、という状態です。

この記事では、Anthropicの公式ドキュメントをもとに、
設定による書き方・置き場所・SKILL.mdや自動メモリとの使い分けを解説します。

  • CLAUDE.mdの設定をどう書くべきか
  • SKILL.mdとの役割の違い
  • 自動メモリとの使い分け方
  • 200行ルールとトークン節約の考え方
  • 置き場所とスコープの考え方

CLAUDE.mdとは?役割と使い方を1分で理解する

多くの人が、ここで最初の誤解をします。

「CLAUDE.mdを設定すれば、Claudeは必ずその通りに動く。」
そう思って設定した結果、守られずに終わる。
現場でよく見る、最初のつまずきです。

CLAUDE.mdは継続指示ファイルです。
Claude Codeの各セッションは、毎回まっさらなコンテキストから始まります。
前回の指示は一切引き継がれません。

CLAUDE.mdを用意することで、毎回の指示入力を省略できます。
ターミナルを開いて新しいセッションを始める瞬間、
Claudeはまず最初にこのファイルを読み込みます。

設定ではなく、文脈です。

Anthropic公式ドキュメントでは、CLAUDE.mdは「文脈として読み込まれる情報」と説明されています。
短く・具体的に書くほど、Claudeが守りやすくなります。

項目 内容
ファイル形式 Markdownファイル(.md)
読み込みタイミング セッション開始時に毎回自動読み込み
書く内容 ルール・文体・方針・NG事項
強制力 強制設定ではなく「文脈情報」として扱われる
推奨サイズ 200行未満(公式推奨)

CLAUDE.mdの設定方法|実務で使えるテンプレート付き

「何を書けばいいかわからない。」

CloudCode導入の現場で、最初の設定でつまずく人の大半がこう言います。
ファイルを開いて、カーソルが止まる。
その状態を抜け出すには、書くべき内容を5つに分けるだけです。

Anthropicの公式ドキュメントでは、コーディング標準・ワークフロー・プロジェクト構成・方針やルールの記載が推奨されています。
「毎回伝えるのは手間だが、毎回守ってほしいこと」をまとめる場所です。

設定に書くべき内容の5つのカテゴリ

カテゴリ 記載内容の例
①プロジェクトの目的 このサービス・サイトは何のためのものか
②共通ルール 文体・トーン・言葉の選び方
③出力の方針 形式・長さ・構成の指定
④やってほしくないこと NG表現・禁止行動の列挙
⑤参照先・補足 参照すべきドキュメントや用語集

以下は、記事作成・コンテンツ制作向けのCLAUDE.mdテンプレートです。
そのままコピーして、自分のプロジェクトに合わせて書き換えてください。

# CLAUDE.md

## このプロジェクトの目的
WordPress向けに、初心者にもわかりやすいSEO記事を作る。

## 共通ルール
- です・ます調で書く
- 導入文を必ず入れる
- 見出しは検索意図に沿って整理する
- 難しい言葉は噛み砕いて説明する
- 例えはWordPress運営に寄せる

## NG
- 専門用語だけで話を進めない
- 導入なしでいきなり本題に入らない
- 根拠のない情報を書かない

200行ルール|長く書きすぎると逆効果になる理由

実は、逆です。

「詳しく書くほど、Claudeは正確に動く。」

そう信じて書き続けると、ある時点から動作が不安定になります。
深夜にターミナルと向き合いながら、なぜか指示が守られない状況です。

Anthropic公式ドキュメントでは、CLAUDE.mdはセッション開始時にコンテキストへ読み込まれるため、長いほどトークンを消費し、Claudeの従いやすさが下がると説明されています。

推奨は1ファイル200行未満です。

AI研修の現場でも「詳しく書きすぎてClaudeが混乱した」という報告を受けます。
改善方法は、不要な項目を削り、重要なルールだけを残すことです。
それでも長くなる場合は、.claude/rules/ディレクトリで分割します。

行数の目安 影響 対処法
〜100行 最も守られやすい状態 そのまま運用
100〜200行 問題なし(公式推奨範囲内) 定期的に内容を見直す
200行超 トークン消費増・従いやすさ低下 .claude/rules/で分割

CLAUDE.mdの置き場所と優先順位の仕組み

それ、本当に正解でしょうか。

「とりあえずプロジェクト直下に置けばいい。」
間違いではありません。
ただ、スコープの仕組みを知らないまま使うと、
複数プロジェクトで設定が衝突したとき原因がわかりません。

CLAUDE.mdは複数の場所に置くことができます。
置き場所によってスコープが変わり、より具体的な場所のものが優先されます。

場所が答えを決めます。

置き場所 スコープ 用途 優先順位
組織設定ディレクトリ 全組織共通 管理ポリシー・全体共通ルール
ユーザーホームディレクトリ 個人 個人の作業スタイル・好み
プロジェクト直下 プロジェクト単位 プロジェクト固有のルール

初心者はまずプロジェクト直下に置くことが推奨されます。
設定後は、/memoryコマンドでどのスコープのCLAUDE.mdが読み込まれているかを確認します。
現場では、この確認を最初のステップとして指導しています。

SKILL.mdとの違い|「全体方針」と「個別機能」を使い分ける

ここが分岐点です。

CLAUDE.mdとSKILL.mdを混同したまま設定を進めると、
どこに何を書いたかわからなくなります。
管理が崩れ、Claudeの動作も不安定になります。

AI研修では「SKILL.mdにルールを書いてしまっていた」という失敗報告が多く出ます。
SKILL.mdはタスク実行のための道具です。
CLAUDE.mdはルール・方針を伝えるファイルです。
この区別を最初に理解することが重要です。

ファイル 役割 使うタイミング 読み込み方
CLAUDE.md 全体方針・共通ルールの共有 毎回守ってほしいことがある時 セッション開始時に自動
SKILL.md 特定作業のための機能追加 特定タスクを繰り返し使う時 自動または/skill-nameで手動
自動メモリ 会話からClaudeが自動記録 特別な操作は不要 セッション開始時に先頭部分を自動読込

なお、旧来の.claude/commands/はSkillsに統合されています。
既存のcommandsファイルは引き続き動作しますが、
新規作成はSKILL.mdで行うことが推奨されています。

自動メモリとの違い|2つの記憶システムを正しく使い分ける

「自動メモリがあれば、CLAUDE.mdはいらないのでは?」

導入現場で必ず出る質問です。
答えは「用途が違うため、両方必要」です。

問題は、そこではありません。
本質は「誰が何を記録するか」の違いにあります。

CLAUDE.mdは人が意図的に設計するルールです。
自動メモリはClaudeが会話の中から拾い上げる補助情報です。
この2つは役割が異なるため、混同すると管理が崩れます。

項目 CLAUDE.md 自動メモリ
誰が書くか 人が手動で記述 Claudeが自動で記録
内容 方針・ルール・NG事項 会話から学んだ好みや注意点
読み込みタイミング セッション開始時に全文 セッション開始時に先頭部分
管理方法 自分でファイルを編集 /memoryコマンドで確認・編集
向いている用途 プロジェクト全体の共通設定 個人の作業スタイルの補完

/memoryコマンドを使うと、CLAUDE.mdの編集・自動メモリのオンオフ・自動メモリの記録内容の確認ができます。
設定後は必ずこのコマンドで状態を確認することを、現場では標準手順として指導しています。

よくある誤解と失敗パターン3選

設定した。動かない。なぜか。

CLAUDE.mdの設定で失敗する原因は、ほぼ3つに集約されます。
AI研修の現場で繰り返し見てきた誤解と、その改善方法を整理します。

失敗①:書いたのにClaudeが守ってくれない

多くの人が、ここで間違えます。

CLAUDE.mdは強制設定ではありません。
Anthropic公式ドキュメントでは「文脈として読み込まれる情報」と位置づけられています。
指示が長すぎる・抽象的すぎる場合、
Claudeが優先順位をつけられず、守られにくくなります。

改善方法は「1ルール1行」で具体的に書くことです。
「丁寧に書く」ではなく「です・ます調で書く」。
「わかりやすくする」ではなく「専門用語には必ず括弧で説明を添える」。
この粒度で書き換えるだけで、動作が変わります。

守られにくい書き方 守られやすい書き方
丁寧な文体で書く です・ます調で書く
わかりやすく説明する 専門用語には括弧で説明を添える
読者に寄り添う文章にする 導入文は読者の悩みから書き始める
良い記事を書く 見出しごとに結論→理由→具体例の順で書く

失敗②:SKILL.mdと同じものだと思っていた

役割が違う。それだけです。

CLAUDE.mdはプロジェクト全体に適用するルールの共有ファイルです。
SKILL.mdは特定タスクを実行するための機能追加ファイルです。

研修現場では「SEO記事の書き方ルールをSKILL.mdに入れていた」という事例が多く出ます。
その場合、タスクを呼び出すたびに手動で指定しなければならず、効率が下がります。

全セッションで守ってほしいルールはCLAUDE.mdに書きます。
特定タスク用の処理手順はSKILL.mdに書きます。
この使い分けが、設定の安定につながります。

失敗③:詳しく書けば書くほど良いと思っていた

長さは、精度ではありません。

CLAUDE.mdは長くなるほど逆効果です。
セッション開始時にコンテキストへ読み込まれるため、
行数が増えるほどトークンを消費し、Claudeが指示を処理しにくくなります。
公式推奨は200行未満です。

設定後に「指示の通りに動かない」と感じたら、まずCLAUDE.mdの行数を確認します。
200行を超えている場合は、重複ルールの削除と.claude/rules/への分割で改善できます。
現場では、初期設定を50行以内に抑えることを推奨しています。

Claude Codeの料金と使い方の全体像も確認しておこう

設定の前に、確認すべきことがあります。

CLAUDE.mdを設定してClaudeを効率よく使うためには、
Claude Code自体のプラン・料金の理解も必要です。
無料枠の範囲・Proプランの違いによって、
使えるコンテキスト量や実行回数が変わります。

Claude Codeの料金まとめ|無料枠・Proの違いと安く使う方法

まとめ|CLAUDE.mdで「毎回同じ指示」から卒業しよう

CLAUDE.mdは、Claudeに毎回守ってほしい方針やルールを伝えるための継続指示ファイルです。
セッションごとにまっさらになるClaude Codeの記憶を補い、
一貫した出力を実現します。

  • CLAUDE.mdは「人が書く共通ルールファイル」
  • SKILL.mdは「特定タスク用の機能追加ファイル」
  • 自動メモリは「Claudeが会話から学ぶ補助メモ」
  • 推奨サイズは200行未満。長くなったら分割する
  • 強制設定ではないため、短く・具体的に書くほど効果が出る
  • まずはプロジェクト直下に1ファイル作ることから始める
ファイル 役割のたとえ 書く人
CLAUDE.md サイト全体の編集方針メモ 自分(人)
SKILL.md SEO記事作成用の個別テンプレート 自分(人)
自動メモリ やり取りの中でClaudeが覚えていく補助メモ Claude(自動)

まずは50行以内の短いCLAUDE.mdを1つ作り、
実際に動かしながら少しずつ育てていくことが最も確実な方法です。

設定後は/memoryコマンドで読み込み状態を確認する習慣をつけることで、
意図した通りに動作しているかを検証できます。